大阪のオーガニックレストラン4選|オーガニックレストランJASと食材基準で選ぶ外食ガイド

「大阪でオーガニックなご飯が食べたい」 「食材の背景がわかるお店を選びたい」

そう思っても、どの店を選べばいいか迷う。よく聞く声です。

大阪でも「オーガニック」「自然派」を掲げるレストランは増えています。ただ、同じ言葉でも店によって意味の幅が大きく違います。農林水産省のオーガニックレストランJAS認証を取得している店もあれば、認証はないが有機食材への方針を公式サイトで詳しく公開している店もある。産地や仕入れ先を明示している店もあれば、「こだわりの野菜を使用」とだけ書かれた店もあります。

この記事では、大阪のオーガニック・自然食系レストランを、公式サイトに記載されている情報だけをもとに整理しました。「どこに行くべきか」の答えを出すものではありません。自分が何を大切にするかを考えながら、選ぶための材料としてお使いください。

記事について: 店舗情報・公式URLは変更になる場合があります。本記事では確認できた情報のみを記載し、確認できなかった取り組みについては注記しています。来店前に必ず公式サイトまたは店舗へ直接ご確認ください(最終確認:2026年4月)。

編集部の選定基準

以下の条件のうち、いずれかが公式情報として明示されている店舗を対象にしています。

  • 農林水産省「オーガニックレストランJAS(有機料理を提供する飲食店等の管理方法のJAS)」の認証取得(認証番号の公開を含む)
  • 有機JAS認証食材の使用を公式サイトに明記していること
  • 無農薬・減農薬・自然栽培など、栽培方法の基準を公式に明示している食材の使用
  • オーガニック認証を取得した農家・生産者との取引関係の公開

「ヴィーガン対応」や「体に良い食事」のみを掲げる店舗は、オーガニック食材の使用が公式に確認できない場合、本記事の対象から除外しています。

レストラン・飲食店紹介

1. オーガニックカフェ千早赤阪Hills

場所|大阪府南河内郡千早赤阪村・近鉄長野線富田林駅からバスほか

店舗の特徴

千早城址で知られる山間の村に、2013年オープンしたカフェです。運営するのは1975年創業の食品宅配会社「株式会社オルター」。同社が「いのち・自然・くらし」を掲げて取り扱ってきた食材を、そのままカフェの食卓に出しています。屋上からの眺めも見どころのひとつ。

オーガニックな取り組み

公式サイトに「飲食材の全てをオルター食材でまかないます」と明記されています。2024年10月21日、農林水産省のオーガニックレストランJAS規格を取得(認証番号:27OGR-2401)。2026年1月に継続認証を取得しています。食材をすべてオルターの供給網から調達することで、入口から出口まで同じ基準で管理される仕組みです。農水省が公表するオーガニックレストランJASマップ(令和7年3月31日時点)にも掲載されています。

この店が向いている人

  • 農林水産省の第三者認証に裏づけられた有機料理を選びたい方
  • 食材の調達元を一本化している仕組みを重視する方
  • 大阪の都市部を離れ、自然の中で食事をしたい方

注意点・合わない可能性

大阪市内からは距離があるため、目的地として訪れる計画が必要です。ランチは12:00から14:00まで。月〜金は〜16:00、土日祝は10:00〜16:00の営業です。

お店情報

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2. 玄米カフェ実身美(サンミ)

場所|大阪市内3店舗(あべの・京橋・心斎橋)

店舗の特徴

2002年創業。「家族のために作るごはん」をコンセプトに、玄米を主食とした日替わり定食を出すカフェです。大阪市内にあべの・京橋・心斎橋の3店舗を展開しています。

オーガニックな取り組み

有機JAS認証の取得はありません。公式サイトには「農家から新鮮な野菜が届きます」とあり、マーガリン・ショートニングなどの加工油脂と白砂糖は不使用と明記されています。ただし、有機食材の使用比率や管理体制については公式情報での確認は取れていません。食材の表記内容は店舗・日によって異なります。

この店が向いている人

  • 大阪市内で、日常的な価格帯の自然食定食を食べたい方
  • 日替わりメニューに産地・食材の具体的な記載がある店を選びたい方
  • 玄米食や発酵食に関心がある方

注意点・合わない可能性

JAS認証がないため、食材基準を第三者が確認する仕組みはありません。公式情報はすべて店舗の自己申告です。

お店情報

あべの店 京橋店 心斎橋店

3. Cosme Kitchen Adaptation 阪神梅田本店

場所|大阪市北区・阪神梅田本店3F / 梅田駅すぐ

店舗の特徴

マッシュフードラボが運営するカフェレストランです。コンセプトは「クリーンイーティング」。発酵食品や玄米菜食など日本の食文化を軸に、ヴィーガン・グルテンフリー・ローフード・マクロビオティックなど多様な食の方針に対応したメニューを、阪神梅田本店3Fで提供しています。

オーガニックな取り組み

公式サイトに「有機、特別栽培、自然栽培など自然に近い素材を中心に独自の基準で厳選」と記されています。ローフードについては「全工程を46℃以下で調理」という基準も明示しています。有機食材の使用比率や仕入れ先の公開はなく、今回確認した公式情報上、オーガニックレストランJASの認証表示は見当たりません。「独自の基準で厳選」は店舗の自己基準であり、第三者による審査は経ていません。

この店が向いている人

  • 梅田で有機・自然栽培素材を意識した食事をしたい方
  • ヴィーガン・グルテンフリーなど複数の食事制限にも対応したメニューを求める方
  • 百貨店内というアクセスしやすい立地を重視する方

注意点・合わない可能性

食材基準は店舗の自己申告のため、有機認証や産地の詳細は公式サイトからは確認できません。詳しく知りたい場合は、来店前に直接問い合わせるのが確実です。

お店情報

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補足:オーガニックレストランを選ぶ前に知っておきたいこと

「オーガニックレストランJAS」とは何か

2018年に新しいJASとして施行された、飲食店向けの有機の仕組みです。正式名称は「有機料理を提供する飲食店等の管理方法のJAS」。食材の有機比率だけでなく、管理体制の構築、記録の保存、表示の正確性まで審査の対象になります。認証番号は農水省が公表するJASマップで確認できます。令和7年3月31日時点で、大阪府内の認証取得施設は本記事で紹介した2施設のみです。

「有機認証あり」と「無農薬・自然栽培」は別の話

有機JAS認証は、農林水産省が定めた基準を第三者機関が確認したものです。認証を取得していなくても、無農薬・無化学肥料で丁寧に作られた食材を使っている店はあります。認証の有無だけで店を判断するのではなく、どのように食材の信頼性を確保しているか。そこを見るのがひとつの視点です。

「オーガニック」と「ヴィーガン」の違い

ヴィーガンは動物性食材を使わないという考え方で、食材がオーガニック認証を受けているかどうかとは別の基準です。ヴィーガン料理であっても、農薬を使った食材が使われている場合があります。本記事では、ヴィーガン対応であってもオーガニック食材の使用が公式に確認できない店舗は対象外にしています。

情報開示の濃淡について

本記事の4店舗は、情報開示の水準が異なります。JAS認証を取得した施設は認証番号を公開しており、第三者が確認した事実として参照できます。認証外の2店舗の情報は、店舗による自己申告です。そのことを念頭に置きながら参考にしてください。自分がどの程度の情報開示を求めるかによって、選び方は変わります。

今回、公式情報から確認が難しかった点

以下の項目は、本記事で紹介した店舗の多くで確認できませんでした。

  • 有機食材が全メニューの何割を占めるか
  • CO2排出量・カーボンフットプリントの数値
  • 仕入れ先農家の個別情報

グリーンウォッシングへの注意

「オーガニック」という言葉は、農産物については有機JAS法で定義がありますが、飲食店のメニューに対しては明確な法的基準がありません。本記事では公式情報に具体的な根拠(認証名・認証番号・仕入れ先の明示など)が伴っているかを確認しましたが、すべての取り組みを網羅的に検証することはできていません。気になる点は、来店前に直接店舗に問い合わせてみてください。

さいごに

今回は「オーガニック食材への取り組みが公式に確認できる」という基準で4店舗を選びました。農林水産省の第三者認証を持ち、食材の調達を一元管理しているオーガニックカフェ千早赤阪Hills、農家からの直送と加工油脂・白砂糖不使用を公式サイトに記載している実身美、有機・特別栽培素材を中心に据えると宣言しているCosme Kitchen Adaptation。アプローチは違っても、「何を使っているか」について何らかの情報を公開している。それが4店舗の共通点です。

認証があることと、食事が自分の価値観に合うことは、同じではないかもしれません。選ぶ前に一度、公式サイトの言葉を読んでみてください。


本記事は公式サイトおよび農林水産省公表情報をもとに執筆しています。店舗情報・営業時間・メニュー内容は変更になる場合があります。ご来店前に必ず公式情報にてご確認ください。

Mariko
Mariko

小林真梨子|日本在住のエコライター。2018年よりサステナブルな暮らしを実践。パリ第四大学(ソルボンヌ)で分析・言語哲学の修士を取得。哲学的視点から、倫理的消費・エコライフスタイルをリサーチベースで発信する独立メディア「エコ哲学」を運営。