買い物から帰って袋を開けると、プラスチックのごみがたくさん出ます。ごみを減らして買い物をしたいと思ったのが、量り売りに興味を持ったきっかけでした。
ところが、日本では量り売りの店はまだ多くありません。店を探すところから大変でした。タッパーや瓶を持って行き、最初は少しだけ買ってみると、どんなものが売っているかが分かり、次にどの容器を持って行けばいいかも分かるようになりました。
量り売りでは、容器を洗って何回も使うので、環境への負担が少なくてすみます。ただ、買い物に行くときの荷物は多くなります。
この記事では、5つの視点で調べた東京都内の量り売りの店を12店紹介します。確認できたことも、確認できなかったことも書きました。
早わかり:こだわりで選ぶ
先に一覧だけ見たい方のために、こだわり別にまとめました。それぞれの詳しい理由は、あとの節にあります。
| こだわり | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 家にある瓶や容器を持って行きたい | ・野の ・つるかめ商店 ・Liten refill shop ・ecostore | どの店も、自分の容器に入れて買えます。新しく容器を買わずに始められます |
| 容器が無くても、まず試したい | ・野の ・Bio c’ Bon | 野のは店で紙袋や瓶を買えて、寄付された容器をもらえることもあります。Bio c’ Bon は紙袋を買えます |
| 洗剤のボトルを増やしたくない | ・ecostore | 洗濯用や食器用の洗剤を、持って行った容器に詰めて買えます。ボトルを買い足さずに済みます |
| 地域の小さな店で買いたい | ・野の ・つるかめ商店 ・Liten refill shop ・北嶋屋酒店 | 地域で続いている個人の店です。野のは地場の野菜も扱っています |
| 通勤や買い物の途中で寄りたい | ・AKOMEYA TOKYO ・Bio c’ Bon ・ecostore | 駅ビルや商業施設の中に店があります。わざわざ出かけなくても、いつもの道で寄れます |
| 繰り返し使う瓶で、お酒を買いたい | ・Liquor Shop NIGHT OWL ・TAP&GROWLER | グロウラーという繰り返し使える瓶に、ビールなどを詰めてもらえます |
同じ店が複数のこだわりに当てはまることがあります。重複ではなく、その店がいくつかの軸を同時に満たしているという意味です。
量り売りは、何を減らしているのか
量り売りで減るのは、使い捨ての包装です。そのかわり、容器を洗って持って行く手間と、買い物の荷物が増えます。
容器は、家にあるもので足ります。タッパーや空き瓶、保存袋で十分です。液体なら、蓋がしっかり閉まる容器を選びます。何が売っているかを一度見てくると、次にどの容器が要るかも見えてきます。
同じ量り売りでも、何が減るかは店によって違います。
洗剤の ecostore では、自分の容器に詰める量り売りと、有償の専用パックに詰める ecofill が、同じ店に並んでいます。専用パックは何度も使えますが、最初の1つは買うことになります。
日本酒の北嶋屋酒店は、量り売りにすることで、瓶やラベルの経費を減らしていると説明しています。ただし、お客はボトルを店で選んで買います。減っているのは、お酒を出荷する側の瓶詰めとラベルです。
LUSH は、量り売りというより、包装しないで売る店です。容器を持って行く必要はありません。
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店に通うか、詰め替えパックを通販で買うか
選択が分かれるのは、ここです。容器を持って店に通えば、包装はほとんど残りません。そのかわり、荷物が増えます。詰め替えパックを通販で買う場合は、その逆です。
値段はどうでしょうか。ecostore の公式の価格で比べると、洗濯用の洗剤は、同じ洗剤の詰め替えパックより量り売りのほうが単価が低くなっていました。ただ、量り売りはグラム、パックはミリリットルで売られていて、単純には比べられない点に注意が必要です。
店に行けない週は、詰め替えパックを使う手もあります。容器を持って行けないときでも、ボトルを買い足すよりは包装が少なくて済みます。
まず知っておきたい:選定基準
この記事では、以下の5つの視点をもとに量り売りの店を調べました。「公式サイトや公式SNSで確認できたかどうか」が基準であり、掲載されていない店が取り組みをしていないわけではありません。
- 必要な分だけ買えるか:量を選んで買えることが、公式に書かれているか。
- 容器を繰り返し使えるか:自分の容器の持ち込みや、繰り返し使える容器の扱いが示されているか。
- 運営者:運営している会社や店主が、公式で分かるか。
- 地域とのつながり:地場の産品や、作り手から直接仕入れたものを扱っているか。地域で続いている店か。
- 条件を公開しているか:容器の条件や品目、営業日を、公式サイトや公式SNSで示しているか。
掲載情報は2026年10月7日時点で確認した一次情報(各店の公式サイト・公式SNS)に基づいています。
店によっては、量り売りの品目や容器の条件が公式に書かれていませんでした。その場合は、各店の紹介の「トレードオフ」に書いています。
まちの量り売りの店
1. 量り売りとまちの台所 野の
📍 三鷹市下連雀 🫙 自分の容器・店の紙袋や瓶・寄付された容器
調味料や食材、地場の野菜、日用品を量り売りしています。公式サイトでは「できるだけ自然環境に負荷をかけない方法で丁寧につくられた」ものを扱う、と説明しています。
容器は、自分のものを持って行けます。店で紙袋や瓶を買うこともでき、寄付された容器があればもらえることもあります。
エディターの視点: 容器が無くても始められて、慣れたら手持ちの容器に替えられます。最初の1回に向いている店です。
トレードオフ: 容器の扱いは公式サイトには書かれておらず、店の発信で確認したものです。行く前に公式SNSを見ておくと確実です。
2. つるかめ商店
📍 世田谷区上馬(三軒茶屋駅から徒歩) 🫙 容器は持参
食材を、必要な分だけ量り売りで買える店です。公式サイトには「お好きな物を、必要な分だけ量り売りにてお求めいただけます」とあります。
容器は持って行くのが基本です。公式には、袋や容器の用意は基本的にないこと、タッパーや保存瓶、袋類を持って来てほしいことが書かれています。忘れたときは相談できます。
エディターの視点: 容器を持って行く前提がはっきりしているぶん、行く前に何を持てばいいか迷いません。飲み物も、マイタンブラーを持って行くと割引になります。
トレードオフ: 量り売りしている品目の一覧は、公式サイトに載っていません。
3. Liten refill shop
📍 小金井市梶野町(東小金井) 🫙 容器は持参
お菓子やティーバッグ、ナッツ、ドライフルーツ、パスタなどを量り売りしています。自分の容器を持って行って、詰めて買えます。
エディターの視点: おやつやお茶のように、毎日少しずつ使うものがそろっています。少量ずつ試せるのは、量り売りならではです。
トレードオフ: 店で容器を買えるかは分かりませんでした。公式の情報は Instagram が中心で、営業日もそこで確認する必要があります。
4. ソイビーンファーム
📍 武蔵野市吉祥寺本町 🛒 味噌
公式サイトで「みその量り売りのお店」と名乗っている、味噌の専門店です。店ではランチも出しています。オンラインでも量を選んで買えます。
エディターの視点: 味噌は毎日使うのに、使い切れる量で買うのが意外と難しい調味料です。好きな量だけ買える店があると、冷蔵庫の中で古くならずに済みます。
トレードオフ: 容器を持って行けるかどうかは、公式サイトに書かれていませんでした。行く前に店に確かめてください。
いつもの買い物で寄れる量り売りコーナー
5. Bio c’ Bon
📍 都内の各店 🫙 紙袋を買える
オーガニック食品のスーパーです。店の一角で量り売りをしていて、同じ量り売りの商品はオンラインストアでも好きな量で買えます。
店では紙袋を買えるので、容器を持っていなくても試せます。
エディターの視点: いつものスーパーの買い物に、量り売りを1つ足すところから始められます。
トレードオフ: 都内のどの店で量り売りをしているかは、公式サイトに書かれていません。容器を持ち込めるかも分かりませんでした。
6. AKOMEYA TOKYO
📍 都内9店(ニュウマン新宿・東急プラザ渋谷ほか) 🛒 お米
お米と食の店です。一部の店で、玄米を量り売りしていて、その場で精米もしてもらえます。
公式の店舗一覧で量り売りの表示がある都内の店は、次の9店です。
- in la kagu
- ニュウマン新宿
- 東急プラザ渋谷
- 東京ドームシティ ラクーア
- ニュウマン高輪
- OIMACHI TRACKS
- JIYUGAOKA de aone
- アトレ亀戸
- ルミネ北千住
エディターの視点: お米を、食べる分だけ精米して買えます。駅ビルの中の店が多いので、帰り道に寄れます。
トレードオフ: 容器や袋の扱いは、公式サイトに書かれていませんでした。
7. 85
📍 中央区日本橋室町(COREDO室町テラス) 🛒 味噌
「発酵する暮らし」を掲げる、発酵食品の店です。店頭で味噌を量り売りしています。
エディターの視点: 発酵食品や調味料をまとめて見られる店です。日本橋に用事があるついでに寄れます。
トレードオフ: 量り売りのことは公式の通販サイトには書かれておらず、店の SNS で確認したものです。容器の扱いも分かりませんでした。
お酒を量り売りで買う
8. Liquor Shop NIGHT OWL
📍 渋谷区恵比寿(恵比寿駅) 🫙 グロウラー・クラウラー
樽のお酒を、グロウラーやクラウラーという容器に詰めて売っている店です。月に一度の試飲会など、店でのイベントも開いています。
値段は商品ごとに案内していて、予算に合わせて選んでもらうこともできます。
エディターの視点: 何を選べばいいか分からなくても、店で相談しながら選べます。
トレードオフ: 自分の容器を持って行けるかは、公式サイトでは確認できませんでした。
9. TAP&GROWLER
📍 世田谷区北沢(下北沢) 🫙 繰り返し使えるグロウラー
公式サイトで「リユース可能な『グロウラー』量り売り専門店」と名乗る、クラフトビールの店です。ビールを専用の充填機で、注文ごとに詰めています。
同じ会社が、渋谷に TAP&CROWLER、恵比寿に TAP&TUMBLER も出しています。
エディターの視点: 繰り返し使える瓶で買うことが、店の売り方の中心になっています。
トレードオフ: 自分の容器を持ち込めるかは、公式サイトに書かれていませんでした。
10. 五代目 北嶋屋酒店
📍 大田区 🛒 日本酒・焼酎・梅酒
明治の初めから続く酒屋で、1990年代の半ばから量り売りをしています。蔵元と直接つながって仕入れた生原酒や焼酎、梅酒を、試飲して選べます。
ボトルは店で選ぶ形です。四合瓶や一升瓶のほか、飲み終えたあと花瓶などに使えるものもあります。ラベルに筆で名前やメッセージを書くこともできます。
エディターの視点: 量り売りにすることで瓶やラベルの経費を減らしている、と店は説明しています。お客が容器を持って行く量り売りとは、減らしているところが違います。
トレードオフ: ボトルは毎回店で買う形です。自分の瓶を持って行けるかは、公式サイトに書かれていませんでした。
洗剤と日用品を詰め替える
11. ecostore
📍 アトレ恵比寿店ほか都内6か所 🫙 蓋が閉まる清潔な容器
ニュージーランドの洗剤ブランドです。店頭の「リフィルステーション」で、洗濯用や食器用の洗剤、柔軟剤を量り売りしています。
持って行ける容器は、蓋がしっかり閉まる清潔なものです。都内では、直営のアトレ恵比寿店を含めて6か所で量り売りをしています。残りは Biople の4店(三軒茶屋・カメイドクロック・ルミネ荻窪・町田マルイ)と、Cosme Kitchen 玉川髙島屋S・C店です。
エディターの視点: 公式サイトが量り売りの価格を出しているので、ボトルや詰め替えパックと比べてから選べます。条件を公開している店の例です。
トレードオフ: アトレ恵比寿店の ecofill は、有償の専用パックでしか使えません。自分の容器に詰めたいなら、ecofill ではなく量り売りのほうを選びます。
12. LUSH
📍 都内の各店 🛒 石鹸・シャンプーなど
固形の石鹸やシャンプーなどを、包装せずに売っている店です。
エディターの視点: 容器を持って行かなくても、包装を受け取らずに買えます。量り売りの店に行くのが難しいときの選択肢です。
トレードオフ: 容器を持って行って必要な量だけ買う、という意味の量り売りとは違います。減るのは包装で、量を選べるかは品目によります。
さいごに
量り売りの店を選ぶときは、まず容器を持って行けるかを見ます。次に、その店が通り道にあるか。この2つがそろうと、続けやすくなります。
最初の1回は、手持ちのタッパーや瓶で、少しだけ買ってみるのがおすすめです。何が売っているかが分かれば、次に持って行く容器も決まります。
行く前には、営業日を公式サイトや SNS で確かめてください。容器は洗って乾かしておきます。準備のことは、量り売りの魅力を徹底解説!初心者でも安心の買い物術にまとめています。
合わないと感じたら、無理に続けなくても大丈夫です。詰め替えパックを選ぶのも、ひとつの判断です。
あなたの通り道には、容器を持って寄れる店がありますか。






