「UVカット」という表示は、今やほとんどのサングラスについています。でも、そのフレームがどんな素材でできているか、壊れたとき修理できるか、使い終わったあとどうなるかは、どこにも書いていないことの方が多いです。
もう一本買おうかと思っているなら、この記事が役に立つかもしれません。日本で購入できるブランドを対象に、目の保護性能から素材の由来、修理対応、包装まで、公式サイトで確認できた情報だけをもとに7ブランドを紹介します。確認できなかった項目は、そのまま「確認できず」と書いています。
Quick Summary:目的別おすすめはこれ
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 素材・認証・保証をまとめて確認したい | SUNSKI | 再生素材・Climate Neutral・1%寄付・ライフタイム保証・交換レンズをすべて公式で確認 |
| 日本国内ブランドを選びたい | PLAGLA | 鯖江製造。廃PETボトル2本分からフレーム1本。VLT数値を商品ページに表示 |
| 修理対応と目の保護性能の両方を重視 | SWANS | UV99.9%以上カット・VLT数値・自社工場修理・廃番後3年パーツ保有を公式で案内 |
| フランス発の素材哲学に関心がある | WAITING FOR THE SUN | バイオアセテート・リサイクルメタル・キャッサバ包装。日本語サイトあり |
| 廃棄サングラスから作られたものを選びたい | SZADE | 使用済みサングラスが原料。製造工場のGRS認証を日本公式サイトで日本語表記 |
| スポーツ用途でバイオ素材を求めている | SMITH | Evolveフレームにヒマシ油由来バイオベース53%。ChromaPopレンズでVLT数値開示 |
| 廃PETのアップサイクルを応援したい | DONT PANIC | フレームは廃ペットボトルの再生素材。BLUE PROJECTとして取り組みを公式説明 |
まず知っておきたい:選定基準
この記事では、以下の6つの視点をもとにブランドを調べました。「公式サイトで確認できたかどうか」が基準であり、掲載されていないブランドが取り組みをしていないわけではありません。
- 目の保護性能 UV透過率・可視光線透過率(VLT)・偏光性能などが公式サイトに数値で示されているか。
- 素材 再生素材・バイオ由来素材・植物由来素材の使用について、由来と含有率が公式で説明されているか。
- 製造工程 化学物質管理・エネルギー使用・サプライチェーンについての情報が公式サイトにあるか。
- 認証・表示の信頼性 「サステナブル」の主張が第三者機関によって裏付けられているか(自己申告のみかどうか)。
- 耐久性・修理対応 部品交換・修理・保証の案内が公式サイトに記載されているか。
- 包装 FSC認証紙・再生紙・プラスチックフリー包装などが公式サイトで説明されているか。
掲載情報は2026年4月時点で確認した一次情報(各ブランド公式サイト)に基づいています。
おすすめのサングラス7選
1. SUNSKI(サンスキー)
♻️ SuperLight:産業廃棄物由来100%再生ポリマー 🔍 Climate Neutral認証(2020年〜) 🌍 1% for the Planet加盟(10年以上) 🔧 ライフタイム保証+交換レンズキット販売 📦 FSC認証リサイクル段ボール・プラスチックフリー包装
サンフランシスコ発のブランドで、日本ではゴールドウインが正規代理店を務めています。
フレームに使う「SuperLight」は、産業廃棄物として埋め立て処分される予定だったスクラップ素材から精製した100%再生ポリマーです。市販のリサイクルPETとは別に自社開発した素材で、全モデルのフレームに使っています。一部のモデルだけ、という話ではありません。
光学性能は全モデルに偏光レンズとUV400対応を標準搭載。モデルごとの可視光線透過率(VLT)も製品ページで数値として確認できます。
環境への取り組みに関しては、Climate Neutral(独立系非営利団体)が毎年の排出量を測定・検証し、削減とオフセットの両方を実施しています。自己申告ではなく、毎年更新される第三者認証です。さらに年間売上の1%を環境保護団体に寄付する「1% for the Planet」にも10年以上継続して加盟しています。
製品を長く使うための仕組みも公式サイトで案内されています。フレームが壊れたときのライフタイム保証(1本につき1回の交換対応)に加え、レンズが傷ついたときのための交換レンズキットも販売しています。レンズのために本体ごと捨てなくていい選択肢が、最初から用意されています。包装はFSC認証のリサイクル段ボールで、プラスチックは使っていません。
エディターの視点: 今回調べた7ブランドのなかで、6つの評価基準すべてを公式サイトで確認できたのはSUNSKIだけでした。素材・認証・保証・包装がそれぞれ独立しているのではなく、ひとつながりで設計されている印象です。「何を根拠にサステナブルと言っているか」を確かめたいときに、出発点として参照しやすいブランドです。
トレードオフ: 日本での保証申請はゴールドウイン経由となり、ブランドへの直接申請ではありません。また保証は1本につき1回のみで、紛失や故意の破損は対象外です。
2. WAITING FOR THE SUN(ウェイティング フォー ザ サン)
🌱 バイオアセテート(ウッドファイバー由来) 🔩 リサイクルメタル・ニッケルフリーのベータスチールも展開 📦 キャッサバ由来フィルム・リサイクル素材の外箱・ケース・レンズクロス 🇫🇷 2010年パリ発、日本語サイトあり
2010年にパリで立ち上げられたブランドで、アイウェア業界でサステナブルをコンセプトにした早い時期のブランドのひとつです。現在は日本語の公式サイトがあり、BEAMSやTOMORROWLANDなど国内のセレクトショップでも手に取れます。
フレームの素材は3種類。ウッドファイバーを主原料とした生分解性のバイオアセテート、リサイクルメタル、ニッケルを含まないベータスチール。どれを選ぶかで、フレームの見た目も使い心地もかなり変わります。
包装にも手を抜いていません。製品を包む透明フィルムはタピオカの原料であるキャッサバ由来のバイオプラスチック、外箱・ハードケース・レンズクロスはすべてリサイクル素材。これらの情報は日本語の公式サイトで確認できます。
エディターの視点: 素材と包装の両方に一貫した姿勢があって、その内容を日本語で読める点は好感が持てます。フレームの素材を選ぶ行為がそのままブランドの考え方への賛同になる、というつくりのブランドです。
トレードオフ: UV透過率の具体的な数値が日本向け公式サイトで確認できませんでした。国内の修理窓口もなく、アフターケアは各取扱店次第です。B-CorpやGRSなどの第三者認証も、現時点では確認されていません。
3. SZADE(エスザーデ)
♻️ フレームの原料は使用済みサングラス 🔍 製造工場のGRS(グローバルリサイクルスタンダード)認証取得 🇦🇺 メルボルン発、2023年日本公式ローンチ
メルボルン発のブランドで、2023年に日本公式サイトをローンチしました。フレームの原料が「廃棄されたサングラス」である点が、このブランドの核にあります。新しい素材をリサイクルするのではなく、すでに製品として存在したものを再び製品に戻す考え方です。
裏付けとして機能しているのが、製造工場のGRS(Global Recycled Standard)認証です。原料調達から製品化までの工程が、リサイクルの国際基準で第三者検証されています。これは公式ページに日本語で明記されており、自分で確認できます。
レンズはリサイクル素材ではなく、ポリカーボネートを使っています。「飛散防止の保護性能を最大化するために意図的にそうした」とブランドの公式説明にあります。
エディターの視点: 「廃棄サングラスから作るサングラス」というコンセプトのわかりやすさと、工場のGRS認証という第三者の裏付けが揃っています。何からできているかを一言で説明できると、選ぶ理由を人に話しやすい。
トレードオフ: 包装の情報と国内の修理対応については、現時点で公式サイトで確認できていません。UV透過率の数値も商品ページで要確認です。
4. PLAGLA(プラグラ)
♻️ 廃ペットボトル約2本分からフレーム1本 🏭 福井県鯖江市製造 👁️ 偏光レンズ・UV99.9%カット・VLT数値を商品ページに表示 🌱 PLAGLA:Rは植物由来バイオマスプラスチック(綿花産毛繊維80%以上)
「500mlのペットボトル約2本分からフレームを1本作る」という数値を、公式サイトにそのまま載せているブランドです。福井県鯖江市の工場で製造されており、国内のリサイクル処理と鯖江のアイウェア製造を組み合わせたつくりになっています。
新ラインのPLAGLA:Rでは、綿花の産毛繊維(コットンリンター)を80%以上使ったバイオマスプラスチックをフレームに採用。付属品を含むすべてのパーツを自然に還る素材にする方針が公式サイトに説明されています。
偏光レンズを搭載し、可視光線透過率(VLT)は商品ごとに数値で示されています(例:PG-03は18%)。UV99.9%以上カットも各製品ページで確認できます。
売上の一部が公益財団法人「海の羽根募金」に寄付されることは、公式ブランドページに記載されています。
エディターの視点: 「ペットボトル約2本分」という数値のわかりやすさは、素材の由来を伝えるときによく機能します。日本製で、光学性能の数値も開示されていて、選ぶ根拠が具体的に積み重なるブランドです。
トレードオフ: GRSやOEKO-TEXなどの第三者認証はなく、素材・製造の情報は自己申告ベースです。修理・保証の公式案内は現時点では見当たりませんでした。
5. SMITH(スミス)
🌱 Evolveフレーム:ヒマシ油由来バイオベース53%配合 ♻️ COREフレーム:廃ペットボトル由来リサイクルPET 👁️ ChromaPopレンズ・UV400・モデル別VLT数値公開
スノーボードやフィッシングのアイウェアとして実績を持つブランドです。フレーム素材に二種類のアプローチを使い分けています。
「Evolve」はヒマシ油を原料とするバイオベース素材で、バイオベース成分が53%配合されています。「CORE」は廃ペットボトル由来のリサイクルPETです。どちらも石油由来プラスチックの使用量を減らす方向ですが、素材の出どころは異なります。
レンズはChromaPop偏光テクノロジーを搭載し、UV400対応。モデルごとの可視光線透過率(VLT)も数値で公開されています(例:37%、42%など)。日本ではsmithjapan.co.jpで購入・問い合わせができます。
エディターの視点: Evolve素材のバイオベース53%という数値は、米国本社サイトの素材詳細ページで確認した情報です。日本公式にはこの詳細が現時点で掲載されておらず、情報の発信がサイトによって分かれている点は把握しておくといいと思います。
トレードオフ: 製造工程・包装に関するサステナビリティ情報は日本公式では確認できていません。Climate NeutralやGRSなどの第三者認証も現時点では未確認です。
6. SWANS(スワンズ)
👁️ 全レンズUV99.9%以上カット(公式全商品に明記) 📊 商品ごとにVLT・偏光度を数値表示 🔧 自社工場での修理対応・廃番後3年を目安にパーツ保有 🛠️ 一部モデルはパーツ単品販売対応
1911年創業の山本光学が展開する国産スポーツアイウェアブランドです。全レンズでUV99.9%以上カット(紫外線透過率0.1%以下)を保証しており、可視光線透過率と偏光度の数値が商品ごとに公式サイトで確認できます。光学性能の数値開示については、今回の7ブランドのなかで最も丁寧に整備されています。
修理は自社工場で受け付けており、廃番になったモデルでも廃番後3年を目安に補修用パーツを保有しています。一部モデルはパーツの単品販売にも対応。壊れたからと捨てずに済む体制が、公式サポートとしてきちんと用意されているブランドです。
エディターの視点: 再生素材や環境認証はありませんが、「長く使える品質と修理体制」という軸でのサステナビリティは公式サイトで十分確認できます。素材の由来よりも、実際に長く使い続けられるかどうかを重視するなら、実質的な選択肢になります。
トレードオフ: 再生素材・バイオ素材の使用は確認されていません。製造工程・包装に関する環境配慮の情報も公式には記載がないため、素材面を重視する場合は他のブランドと並べて検討してください。
7. DONT PANIC「BLUE PROJECT」(ドント パニック)
♻️ 廃ペットボトルをアップサイクルしたフレーム素材 🌀 BLUE PROJECTとして取り組みの経緯を公式サイトで説明
廃ペットボトルをアップサイクルしてサングラスフレームを作る取り組みを「BLUE PROJECT」として展開しているブランドです。公式サイトに、廃PETボトルを原料とする再生工程の説明があります。
yts-store.comなど一部の通販サイトから購入できます。
エディターの視点: 素材の由来(廃PETボトル)と再生という方向性は明確です。ただ今回の調査では、UV透過率・VLTなどの光学性能の数値が公式で確認できませんでした。目の保護性能の数値を確認してから買いたい場合は、購入前に販売店へ問い合わせることをおすすめします。
トレードオフ: 修理対応・保証・包装に関する公式案内は現時点では確認できていません。第三者認証もありません。取り扱い店舗が限られているため、購入前に在庫状況の確認が必要です。
今あるサングラスをもう少し使い続けるために
新しい一本を選ぶ前に、今持っているサングラスをもう少し使える状態に戻せるかもしれません。
レンズの傷が気になるなら。 レンズ交換に対応しているかを確認してみてください。SUNSKIは交換レンズキットを公式サイトで販売しています。眼鏡店でもレンズ交換を受け付けているところがあります。
フレームが曲がったり、ネジが緩んだなら。 SWANSのように自社修理を提供しているブランドの製品であれば、公式の修理サービスに出せます。眼鏡店でのフィッティング調整は多くのブランドで対応可能です。
鼻パッドがボロボロになったなら。 鼻パッドは消耗品として単品販売されていることが多く、自分で交換できるものがほとんどです。
まだ機能している一本を、なんとなく古くなった気がするというだけで手放す必要はありません。
さいごに
7ブランドを調べてみて感じたのは、「素材がサステナブルかどうか」と「長く使える設計かどうか」を両方満たしているブランドは、まだ多くないということです。
どちらを優先するかは人によって違います。どこで作られたものを選ぶかも、どれだけ使い続けるかも、最終的には手に入れた後の使い方によって決まります。
あなたが「長く使いたい」と思うサングラスとは、どんなものですか。
掲載情報は各ブランドの公式サイトに基づき、2026年4月時点で確認しています。在庫状況・仕様・保証内容は変更される場合がありますので、購入前に各公式サイトでご確認ください。







