サステナブルとは「持続可能」という意味だが、自分の生活が持続可能なのか考えてみた。サステナブルな暮らしっていうと、高いサステナブル商品ばかり買って、意識の高い高級志向なイメージが強いけど、実は質素でミニマルな生活のほうがサステナブル。
質素な生活っていうと、貧乏くさいとかケチな人というネガティブなイメージがある。でも今ではミニマリストも流行となり、物が少ない質素な生活がポジティブに捉えられるようになった気がする。
そして、中国の哲学者・老子が「足るを知る者は富を得る」と言ったように、有名な投資家ウォーレン・バフェットも日常生活は質素倹約らしい。お金を貯めるためにも、質素な生活は欠かせない。
フランスでも地球温暖化やウクライナ戦争でのエネルギー不足から、マクロン大統領が「Sobriété(節度のある生活)」を呼びかけて、倹約が注目されている。
だからこそ、環境への負担を減らすためにも質素なミニマル生活を始めようと思う。
質素な生活とはどんな生活?
質素倹約な生活とは、どんな生活なのか?一般的な意味を調べると、次のように書かれている。
- 飾り気がなく、慎ましく生活すること
- 生活が贅沢でないこと
- 無駄を省いて、出費を少なくすること
贅沢な出費が少なく、シンプルで慎ましい生活。ミニマリストの生活みたいに、無駄な物がなくてスッキリした生活のこと。無駄な出費はないけれども、自分の好きなおしゃれなアイテムを大事に使っている感じがする。
贅沢な暮らしをする人は、高級車や高級ブランドを買ったり、周りによく見られたい欲求からの出費が多いが、質素な人はそのような無駄使いはしない。流行に流されないで、自分がいいと思う物しか買わない。
出費が少ないので貯金があり、余裕がある。余裕があるので、嫌な仕事をしなくてもいい。出費が多いほど、たくさん仕事をしないと生活ができない。出費が少ないと、仕事や働き方も選べる。
贅沢な生活をするのは楽しいかもしれないけど、そのぶん自由な時間や働き方が奪われる。お金を使う前に、どれだけの自由がほしいのか考える必要があると感じる。
質素な暮らしがサステナブルにつながる
質素倹約な暮らしをすることで、自由な時間や自由な働き方ができるようになる。それだけではなく、環境への負担も減らせる。
無駄な物を買わないから、ゴミが減る
今深刻なゴミ問題。プラスチックの袋や物が海や浜辺に流れたり、服や家電で溢れる土地。短いスパンで新しいものに買い替えるライフスタイルによって、ゴミの量が増えている。
でも質素倹約な生活をすれば、無駄な出費をなくすのでゴミの量も減る。本当に必要なものしか買わないようにすると、お財布にも環境にも優しい。
大きい家や広いアパートに住む必要がない
物が多いと、収納するための広いスペースが必要。広い家に住むことがいいとされているけど、広いほど冷房や暖房を使う量が増え、電気代の使用量が高くなる。電気は石油・石炭由来がメインなので、二酸化炭素排出につながる。
大きな家を建てることで人の住む土地がもっと必要になり、農地や自然のある土地が減っていく。
質素な生活で、小さくても快適に過ごせる家やアパートに住めば、貯金ができる以上に環境にもいい影響が与えられる。
質素な食事で肉や魚の消費が減る
質素倹約な人は食費にも気を遣っているが、いちばん節約につながるのは肉や魚の消費を減らすこと。毎日食べないで、週に数回にすることで家畜産業や漁業による環境破壊を減らせる。
動物性食品を摂取しすぎると、生活習慣病になる確率も上がり、医療費が高くなる。健康のためにも、毎日安い肉や魚を食べるより、週に数回、良質な肉や魚を食べたほうがいい。
環境への負担が多い娯楽が減る
お金を持っていると、環境に悪い影響を与える娯楽をする確率が上がる。一部の大金持ちがプライベートジェットやクルーズ船を使うことで、普通に暮らしている人の何千倍も環境汚染していることが今、批判されている。
ほかにも、広い土地や水が必要なゴルフやスピードが出る高級車など、お金がかかる娯楽は環境への負担が大きい。質素倹約な暮らしをすれば、環境へのダメージの多い娯楽にお金を費やさないようになる。
ケチと貧乏とは違う、質素なミニマル生活
質素に暮らしているって言うと、ケチとか貧乏などのネガティブなイメージもあるが、何に対してもお金を使うことを渋むわけではない。自分が本当に使いたいと思ったことには、お金を使うのをためらわない。
でも毎日のちょっとした出費を減らす。電気代を減らすために、電気の使用に気をつける。必要ないのに、便利グッズを買わないようにする。便利だからとテイクアウトをする回数を減らす。
その分、友達や家族と食事をするときにはおいしい物を食べるためにお金を使ったり、長く使いたいと思う物なら躊躇しないで買う。
そして環境への負担の少ない生産やビジネスには、積極的にお金を使う。サステナブルなビジネスがなくなってしまっては、社会はいい方向には進まない。オーガニックや無農薬の農業のように、環境にプラスになる産業もある。肉は環境への負担が大きいと批判されているけど、放牧して育てられている家畜は地球環境にいい影響を与えている。
ただ節約ばかりするのではなく、余裕があればどこでお金を使うのかよく考えて使いたい。お金があるときこそ、どうやって使うかが大切になる。でも値段の高い商品を買う余裕がないのなら、普通の商品を少量買って質素に暮らすのもいい。お金を使ってたくさんの物を買わない分、環境への負担は少ないから。
質素倹約を心がけてサステナブルな暮らしを!
今までは気にしたことがなかった質素倹約な生活。経済が不安定で気候変動は悪化していくばかりな今の時代、将来のことを考えると質素な暮らしが合ってると思う。以前のように、質素っていうと貧乏という意識も減ってきて、経済的にも精神的にも余裕を持って生活しているミニマリストの人も増えている。
特にサステナブルや環境問題に興味がある人にも、質素になることをおすすめしたい。