ゼロウェイストとは、ゴミを出さない生活を目指す活動です。世界中の海や陸は、私たちが捨てたゴミで汚染されています。少しでも環境への影響を減らすために、世界中でゼロウェイストに取り組んでいる人がいます。
しかし、どうしたらゴミを減らせるか気になりますよね。この記事では、ゼロウェイストに関する情報をお届けします。私たちができることも紹介していますので、参考にどうぞ。
ゼロウェイストとは?
ゼロウェイスト (Zero Waste)とは、名前の通り、ゴミ (Waste)をゼロ (Zero)にする活動です。でも、ゴミをゼロにするって可能なの?って思いますよね。今のゴミ処理設備や生産方法では、実際ゼロにするのは難しいです。私たちにできることと、社会が変わらなくてはいけない部分があります。
ゼロウェイストの世界団体・Zero Waste International Allianceは、2018年にゼロウェイストの定義をしています。
“Zero Waste: The conservation of all resources by means of responsible production, consumption, reuse, and recovery of products, packaging, and materials without burning and with no discharges to land, water, or air that threaten the environment or human health.” (2018)
ゼロウェイスト:燃やすことなく、環境や人間の健康にも影響する陸・水・空気を汚染せずに、商品・パッケージ・原料を責任のある生産・消費・リユース・回収することで、すべての資源を守ること。
https://zwia.org/zero-waste-definition/
ゼロウェイストの目的は、資源を守ることです。ゴミによって環境が汚染されないように、生産や消費の仕方を変えるのが目標です。
プラスチックゴミの環境汚染
プラスチックのゴミが海に流れ、海を汚しているのが問題になっています。プラスチックは完全に分解されるのに、500年かかると言われています。しかし日差しでサイズが小さくなり、マイクロプラスチックとして水や空気を汚染しています。
プラスチックは、リサイクルに出しているから大丈夫だと安心している人もいると思いますが、全体のプラスチックのゴミの8%しかリサイクルされていません。残りは焼却処理で、エネルギーとしてリサイクルされていると見なされています。処理できないプラスチックを中国やアジアの国に輸出している場合もあるので、問題になっています。
プラスチックを減らすことは、これからの課題ですね。
ゼロウェイスト生活:私たちができること
私たちができることを紹介します
ゼロウェイストの基礎:5R
ゼロウェイストは5Rを実施することで、実現に近づきます。
Reduce:減らす
Reuse:リユース、再利用する
Recycle:リサイクル
Repair:リペア、修理する
Refuse:断る
すぐにできる行動
マイボトル、マイバックを使う
レジ袋の有料化も始まり、マイバックを持ち歩いている人は増えたと思います。最近では、マイボトルで飲み物を持ち運んだり、カフェやコンビニでコーヒーを買うときにマイカップを使う人もいます。ゼロウェイストを始める場合は、持っておきたいアイテムですね。
本当に必要か考えて買う
何か新しい物が欲しいと思ったときに、本当に必要か考えることでゴミを減らせます。長く使えて、土に還る素材を選びましょう。
レンタルサービスで借りる
何かを買う前に、レンタルできるか調べましょう。家族や友達に借りられるか聞いたり、レンタルショップがあるか探すのもいいアイディアです。最近では、洋服のサブスクリプションなどのサービスもあるので、ゴミを増やさずに新しい商品が楽しめます。
修理して使う
物が壊れてしまうと、修理するより新しい物を買ったほうが安いと思いますよね。しかし環境のことを考えると、修理してできるだけ長く使ったほうがいいです。修理できるか聞いてみましょう。
リサイクルショップやフリマで買い物する
新しい物を買う前に、リサイクルショップやフリマアプリで同じような商品がないかチェックしましょう。ゴミになる物が減るので、積極的に活用したいですね。
量り売りで買う
量り売りで売っているお店で、自分の容器を持って行って買うと、パッケージのゴミが減らせます。
コンポストする
生ごみなどを減らすには、コンポストがおすすめです。アパートでも手軽に始められるコンポストキットもあるので、始めてみましょう。
1人ではできないこと
私たち個人ができることを挙げましたが、個人ではできないこともあります。ゼロウェイストは消費者が変わるだけでは、完全とは言えません。社会のシステムが変わる必要があります。
ゼロウェイストに取り組んでいる徳島県の上勝町では、行政の部分のゼロウェイストな取り組みをしています。消費者・事業者・行政のすべてが変わらない限り、ゴミをなくすことは難しいです。
消費者:ゴミにならない物を買う
事業者:再利用、リサイクルできる商品を作る。自然に分解できる商品を作る。
行政:ゴミを出さない法整備、焼却、埋め立てからの脱却
どんなに自然に還る素材にこだわって買い物をしても、地域のゴミ処理設備が焼却しかできないと意味がありません。ゴミを再利用するシステムが必要になります。
少しずつゼロウェイストにチャレンジ!
ゴミを減らす生活にシフトするのは、簡単なことじゃありません。最初から完璧を目指すと、できないことばかりで諦めたくなります。
少しずつ時間をかけて、ゴミを減らす取り組みを始めてみましょう。袋や箸を断ったり、無駄な物を買わないなど、すぐに行動に移せることがたくさんあります。ゼロウェイストな暮らしを始めませんか。