ヴィーガンチョコレートとは?普通のチョコとの違い・選び方・買える場所までやさしく解説

「ヴィーガンチョコレートって、味が薄そう」「どこで買えるの?」「普通のダークチョコと何が違うの?」

そんなふうに思っていませんか?

実は、ヴィーガンチョコレートは動物性原料を使わないだけでなく、環境や人権にも配慮した選択肢として、いま日本でも注目されています。でも、初めて選ぶときは「何を基準にすればいいの?」と迷ってしまいますよね。

この記事では、ヴィーガンチョコレートの基本から、普通のチョコとの違い、初心者でも失敗しない選び方、そして日本で買える場所まで、やさしく丁寧に解説します。

ヴィーガンチョコレートとは何か

ヴィーガンの基本的な考え方

ヴィーガンチョコレートとは、動物由来の原料を一切使わず、植物由来の原料のみで作られたチョコレートのことです。

一般的には、カカオを主原料に、植物由来の甘味料や植物性ミルクを使って作られます。

日本では2022年に「ベジタリアン又はヴィーガンに適した加工食品」に関する日本農林規格(JAS規格)が制定され、ヴィーガン食品として表示するための基準が明確化されました。この基準では、動物由来の一次原料・二次原料を使用しないことや、製造工程における管理要件が定められています。

ちなみに、「プラントベース」という言葉も最近よく聞きますよね。これは「主に植物由来原料から作られている」という意味で、ヴィーガンよりも広い概念です。プラントベースの場合、一部に動物由来の添加物を含む場合もあるため、厳密に動物性原料を避けたい場合は「ヴィーガン」表示のあるものを選ぶと安心です。

出典: Coracao Confections(ヴィーガンチョコレート定義),
Label-Bank(JAS規格解説),
Cake.jp マガジン(プラントベース食品の説明)

チョコレートで使われがちな動物性原料

普通のチョコレートには、どんな動物性原料が使われているのでしょうか。代表的なものを挙げてみましょう。

  • 乳製品(牛乳、粉乳、バター、生クリームなど)
  • ホエイ(乳清)
  • ハチミツ(一部のチョコレート製品で使用)

特にミルクチョコレートやホワイトチョコレートには、乳製品が欠かせない原料として使われています。一方、ヴィーガンチョコレートでは、これらの代わりにアーモンドミルク、カシューナッツミルク、ライスミルク、ココナッツミルクなどの植物性ミルクや、ココナッツオイルなどが使われます。

日本の食品表示では、容器包装された加工食品に必ず表示が義務付けられているアレルゲン(特定原材料)として、卵・乳(牛乳)を含む8品目が指定されています。そのため、原材料欄に「乳」の表示がないかをチェックすることが、ヴィーガンチョコを選ぶ第一歩になります。

出典: Zotter(乳製品の使用例),
株式会社明治(アレルゲン表示義務),
VEGAN’S LIFE(アレルギー基準)

普通のチョコレートとの違い

味・原材料・製造工程の違い

「ヴィーガンチョコって、味が物足りないんじゃない?」

そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。でも実は、高品質なヴィーガンチョコレートは、通常のチョコレートと同等、あるいはそれ以上の風味を持つことができると言われています。

味の満足度は、ヴィーガンかどうかではなく、カカオの品質や配合設計によって決まります。高カカオ含有量や高品質な植物由来原料を用いることで、豊かで深い風味を実現しているブランドも多く存在します。実際、植物性原料で乳製品のようなクリーミーな質感を再現できるようになったことが、市場拡大の要因の一つとされています。

原材料の違いとしては、通常のチョコレートが乳製品を使うのに対し、ヴィーガンチョコレートは植物性ミルクを使います。ココナッツシュガーやメープルシロップなど、植物由来の甘味料を使用している製品もあります。

製造工程では、動物由来原料を含む製品と同じ設備で作られる場合、微量混入(コンタミネーション)のリスクがあります。日本国内でも、原材料として乳を使っていないチョコレートで、製造ラインの共用により乳成分が検出され、アレルギー症状が報告されて自主回収に至った事例があります(ロッテ「ポリフェノールショコラ」など)。そのため、特にアレルギーのある方は「同一ライン製造」などの注意書きも確認する必要があります。

出典: Xocolatt(風味の実現), Zotter(品質と味),
Market Business InsightsCognitive Market Research(市場拡大要因),
日本経済新聞エキサイトニュース(乳混入事故事例)

ダークチョコ=ヴィーガンではない理由

「カカオ含有量が高いダークチョコなら、ヴィーガンでしょ?」

これは意外と多い誤解です。確かに、チョコレートはカカオ豆由来で本質的に植物由来の食品であり、多くのダークチョコレートはカカオと砂糖のみで作られているため、乳製品を含まなければヴィーガンに適する場合があります。

しかし、すべてのダークチョコレートが自動的にヴィーガンであるわけではありません

「ヴィーガン」は動物由来原料を含まないことを示す概念であるのに対し、「ダーク」はカカオ含有量を示す区分です。ダークチョコレートであっても、風味をまろやかにするために乳由来成分を加えている製品も存在します。

Bean to Bar(カカオ豆からチョコレートまで一貫して製造するスタイル)のチョコレートの場合、「カカオ豆・砂糖のみ」など非常にシンプルな配合で乳製品を含まないダークチョコが多いため、「乳成分を含まない」「乳不使用」「原材料:カカオ豆、砂糖」のようなラベルであれば、実質的にヴィーガン対応であると判断しやすいと言えます。

購入する際は、カカオ含有量だけでなく、必ず原材料表示を確認しましょう。

出典: Dandelion Chocolate (Bean to Barの原材料)

ヴィーガンチョコレートの選び方(初心者向け)

原材料表示のチェックポイント

初心者が失敗しにくい基本として、次のステップで確認していきましょう。

1. パッケージの表示を探す 「ヴィーガン」「プラントベース」「乳不使用」「動物性原料不使用」などの表示があるかチェックします。

2. 原材料欄で乳由来成分がないことを確認 日本のアレルゲン表示制度では、特定原材料8品目(卵・乳・小麦・えび・かに・くるみ・落花生・そば)は必ず表示されます。そのため、乳アレルギー情報が参考になります。

ヴィーガンチョコレートは乳製品を一切含まないため、全粉乳、ホエイ、バター、乳糖などの乳由来成分が含まれていないか確認することが重要です。

3. 製造ラインの注意書きも確認 「乳成分を含む製品と共通の設備で製造」といった注意書きがある場合、コンタミネーション(微量混入)の可能性があります。特にアレルギーのある方は注意が必要です。

植物性ミルクの例:

  • アーモンドミルク
  • カシューナッツミルク
  • ライスミルク
  • ココナッツミルク
  • オーツミルク

ちなみに、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)は「特定原材料に準ずるもの」として推奨表示の対象ですが、義務ではありません。重度のナッツアレルギーがある場合は、ナッツ使用の有無だけでなく、工場でナッツを扱うかどうかをメーカーに直接確認することが望ましいとされています。

出典: bigideaventures(表示の確認方法)

認証・表示マークの考え方

「認証マークがあれば安心?」と思いがちですが、日本の現状を知っておくことが大切です。

日本のJAS規格 2022年に制定された「ヴィーガンに適した加工食品」のJAS規格では、動物由来原料を使用しないことや製造工程の管理要件が定められています。ただし、意図しない混入の可能性がある場合でも、適切な予防措置とアレルゲン表示が行われていれば使用可能とされています。

ヴィーガン認証の限界 日本では「ヴィーガン」の定義や表示を法的に細かく規定した専用法令はなく、食品表示法上はアレルゲン(特定原材料)表示や原材料表示によって、卵・乳などの使用有無を確認する形になります。そのため、「ヴィーガン」と表示されていても、製造設備が非ヴィーガン製品と共通の場合、微量混入の可能性があることを理解しておきましょう。

環境・人権面も重視するなら ヴィーガンかつ環境・人権面を重視する場合、オーガニック認証やフェアトレード認証付きチョコレートを選ぶことで、農薬削減や生産者の生活改善、児童労働抑制に寄与する選択になると考えられています。

重要なポイント: 「ヴィーガン」表示自体は必ずしもフェアトレードやオーガニックを保証するものではありません。動物性原料不使用であっても、カカオ栽培が森林破壊や児童労働と関わる場合があるため、「ヴィーガン」表示に加えて、オーガニック認証・フェアトレード認証・生産者支援の有無などを併せて確認することが、より包括的な配慮につながります。

関連記事:フェアトレードチョコレートとは?意味・購入場所・選び方を初心者向けに解説
オーガニックチョコレートの選び方|価格・味・表示の違いをわかりやすく比較

出典: Label-Bank(JAS規格解説),
Greenpeace JapanTableサステナブル・ブランド・ジャーニー(フェアトレード・オーガニックの意義),
Lake Champlain Chocolates(オーガニックとヴィーガンの違い)

日本でヴィーガンチョコレートを買うには

スーパー・専門店・オンラインの違い

日本では、ヴィーガンチョコレートの入手ルートが徐々に広がっています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

コンビニ・スーパー 日本のチョコレート市場では、コンビニエンスストアが最大シェア(2024年時点で37.70%)を占めており、チョコレート購入の最も一般的なチャネルになっています。ただし、「ヴィーガン」や「プラントベース」を前面に出した商品は、現時点ではオンラインや専門店の方がラインナップが豊富である傾向が見られます。

専門店・百貨店 製油メーカー(不二製油など)が動物性原料不使用のプラントベースチョコレート原料を供給しており、これを使用した製品は百貨店のチョコレート催事や専門店で販売されています。Bean to Bar系ブランド(Dandelion Chocolateなど)やヴィーガンスイーツ専門店(ハレとケと。など)は、乳・卵不使用の生チョコやタブレットを扱っています。

フェアトレードやオーガニックを重視したブランド(Dari K、ピープルツリー、第三世界ショップなど)は、自然食品店や一部百貨店でも取り扱われています。

オンラインショップ Bean to Bar系ブランドやヴィーガンスイーツ専門店は、オンライン中心に販売しており、日本全国から購入可能です。オンラインショップでは商品ページで原材料表示やアレルゲン情報を確認できる場合が多いため、購入前にチェックすることをおすすめします。

出典: Mordor Intelligence(日本チョコレート市場シェア),
不二製油グループ本社(プラントベースチョコレート展開),
PR TIMES(フェアトレードブランド)

プレゼント向き商品の選び方

「友達へのプレゼントに、ヴィーガンチョコを贈りたい」

そんなときは、次のポイントを押さえると選びやすくなります。

デザイン性の高いボンボンショコラ ヴィーガンボンボンショコラは、有機原料と自然由来のオーガニックメープル&アガべを用いたボンボンショコラで、ギフト向けの詰め合わせをオンライン販売しています。見た目も美しく、贈答用として適しています。

ヴィーガンボンボンショコラ「淡路」

ヴィーガン生チョコレート ココナッツミルクなどで作った「ヴィーガン生チョコレート」(ココシュシュなど)は、乳化剤・乳製品・白砂糖不使用で、複数フレーバーのギフトボックスとして通販サイトで販売されており、バレンタインや誕生日などの贈答用として人気があります。

ヴィーガン生チョコレート(プレーン・マンダリンオレンジ・ラズベリー&ローズ)ヴィーガン グルテンフリー 白砂糖不使用

価格帯について プレミアムな植物由来原料、小規模生産、アレルゲンフリー製造ラインのコストにより、ヴィーガンチョコレートは通常のチョコレートより30〜40%高価になる場合があると分析されています。ギフト用途では、専門ブランドが「ヴィーガン」「乳・卵不使用」と明記した商品を選ぶと、味・デザインともにプレゼント仕様で、かつ原材料管理も比較的明確であるため、初心者でも選びやすいでしょう。

まとめ

ヴィーガンチョコレートは、動物性原料を使わないという選択だけでなく、味わい深く、環境や人権にも配慮できる可能性を持った食品です。

「難しそう」「おいしくなさそう」というイメージを持っていた方も、実は身近なところから始められることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

初心者が押さえておきたいポイント:

  • 原材料表示で「乳」が含まれていないかチェック
  • ダークチョコ=ヴィーガンではないので注意
  • オンラインや専門店なら選択肢が豊富
  • プレゼントには専門ブランドの詰め合わせが安心

まずは原材料をチェックしながら、身近なお店や通販で1枚試してみましょう。お気に入りの一品が見つかれば、日常のおやつやギフトの新しい選択肢として、きっと楽しみが広がるはずです。

あなたの小さな一歩が、動物や環境、そして生産者の暮らしにもやさしい選択につながっていくかもしれません。

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