今の生活には、電子機器は必要不可欠。スマホ・パソコン・テレビ・掃除機・冷蔵庫・洗濯機など、快適な生活に必要な機械はたくさんあります。
でも、最近の電子機器って寿命が短いって感じませんか。昔に比べると、短い期間で電子機器を買い替えています。それにより、ゴミが増えて問題になっています。
フランスでは、2021年1月から電子機器の「リペア可能指数 (L’indice de réparabilité)」の表示が義務化されました。電子機器を買う際に、商品の修理のしやすさが一目で分かる表示指数です。
この記事では、「リペア可能指数」について取り上げます。
深刻な電子ゴミ問題
電子機器は私たちの生活を快適にしてくれる便利な道具です。今では、スマホやパソコンを持つことは普通になりました。
電子機器は次々と進化して、最新商品が毎年販売されています。それと同時に、電子機器の寿命も短くなりました。1990年代では、電子機器の寿命は20〜25年くらいでしたが、現在は4〜5年で買い換えるのが普通になりました。
このような消費を続けて、世界の電子廃棄物は2019年の時点で、5360万トンにおよびました。その中でもアジアの電子ゴミは2490万トンでした。
電子廃棄物はちゃんと処理されないと、有害ガスが発生したり、水質や土壌汚染につながります。企業が回収して部品の再利用をする会社もありますが、多くの電子廃棄物は東南アジアの国に処理を押し付けている状態です。
電子ゴミを減らすために、何か対策が必要ですね。
サステナブルの5Rのリペア
電子機器のゴミを減らさなければいけないけど、電子機器が壊れてしまったら買い替えなければいけません。最近では、電子機器が壊れた場合、修理するより新しいものを買ったほうが安いですよね。高い値段を払って、ちゃんと修理できないかもしれないって考えると、新しい商品を買う人が多いと思います。
問題は、電子機器が修理して長く使えるように作られていないことです。サステナブルの5Rの中に「Repair(リペア)」があります。リサイクルすることも大切ですが、修理(リペア)して長く使う行動も大切です。
ゴミを減らす5R
- Reduce(減らす)
- Reuse(他の用途で使う)
- Recycle(リサイクル)
- Repair(リペア)
- Refuse(断る)
フランスの「リペア可能指数」とは?
フランスでは、2021年から電子機器に「リペア可能指数 (L’indice de réparabilité)」の表示が義務化されました。消費者は一目で電子機器の修理のしやすさを確認できる表示システムです。
10点中何点と、点数と色で分かりやすく表記されています。修理しやすい商品は緑色で、修理が困難な商品は赤の色です。
どのような基準で点数がつけられているかというと、3つの主な基準を用いています。
- 分解できるか
- スペアパーツはあるか
- スペアパーツの値段
まず分解しやすい商品は、リペア可能指数が高いです。分解するための道具が用意されているか、誰でも分解できるように説明書があるか、なども重要視されています。
それから、スペアパーツが販売されているかも、評価の対象になります。スペアパーツの販売が終了していて、電子機器を修理できない場合が多いからです。そして、スペアパーツの値段も点数に関わります。スペアパーツが高すぎると、修理しようとする人が減るからです。
消費者がリペアできる商品を買うようになると、電子メーカーも修理しやすい商品を作るようになります。情報があるだけで、違いますよね。
自分の持っている電化製品のリペア可能指数は?
スマホ
Apple iPhone 13 Pro 6.2 / 10
Samsung Galaxy A10 5.7 / 10
FairPhone 4 9.3 / 10
Fairphoneの商品はこちらパソコン
MacBook Air (2020) 6.2 / 10
Framework laptop FRANBP0000 9.7 / 10
Levono ThinkPad L450 9 / 10
長く使える電子機器を買いたい!
「リペア可能指数」は今はフランスだけで表示が義務化されていますが、そのうちEUにも広がる可能性があります。
消費者がこだわるようになると、メーカーも長く使えるサステナブルな商品を作るように変わります。消費者もどんな商品を購入するのか情報があると嬉しいですよね。